
これからママになろうとしている方。そして、ママとしての毎日を歩み始めた方。
妊娠中もそうであるように、母乳で赤ちゃんを育てることを考えると、頭をよぎるのは「母親の食生活」についてなのではないでしょうか?
これからは「母乳」が赤ちゃんのご飯になる……。そうなるとどんなことに気をつければいいのか、何を積極的に摂取して、何を口にしてはいけないのか? そんな疑問と不安に迷う方も多いことと思います。
今回は、母乳育児を行うお母さんのために、母乳育児におすすめしたい食生活のお話。
できる限り無理なく、食事を楽しみながら栄養を摂っていくことができるように、まずは基本的な知識を学んでみませんか?
目次
母乳のメリットとは?

まずは、「完全母乳育児が望ましい」と言われている理由・メリットから説明していきましょう!
①栄養価が非常に高い
母乳は、赤ちゃんにとって重要な主食であることから分かるように、その中に非常に豊富な栄養素が含まれています。
鉄分・カルシウム・リン・マグネシウムなどのミネラルが十分に摂取できることはもちろん、その成分の多くが「ホエイ」というたんぱく質を含む水分だという点。そして、「乳糖」という炭水化物が次に多く含まれており、その乳糖がカルシウムの吸収もサポートしてくれるという完璧さです。
この栄養素は、赤ちゃんの成長に応じて勝手に少しずつ分量などが変化していくのも特徴で、生命の不思議に満ちていますよね。赤ちゃんにとっては、不足の少ない理想的な食事だと言えるでしょう!
②赤ちゃんの免疫力を上げてくれる

母乳の役割は、その完璧な栄養補給だけではありません。
お母さんの血液からできている母乳には、母体の持っている「免疫」を、赤ちゃんに受け渡すという重要な役割があるのです。
特に「初乳(しょにゅう)」と呼ばれる、出産から2~3日の間に出始める母乳には、「免疫グロブリンA」という免疫物質が多く含まれています。それは、今まで胎内で無菌状態の中育ってきた乳児を、悪いものから守るために欠かせない物質です。
喘息・急性中耳炎・アトピー性皮膚炎などを予防する効果もありますから、この初乳だけでも飲ませておいてあげると、後に母乳ではなくミルクで育てるということになったとしても、体内の免疫力が違ってくると言われています。
③産後のダイエットにも効果的

実は母乳には、赤ちゃんにとってのメリットはもちろん、与える側のお母さんにとってのメリットも。
産後は太りやすいとよく言われていますが、そもそもその理由も「赤ちゃんに授乳をするため」でもあるのです。
というのも、完全母乳で赤ちゃんを育てる場合は、お母さんはおっぱいをあげるだけで一日に700キロカロリーも消費するのだそう。授乳することによって、妊娠中から溜め込んできたカロリーを、自動的に消費することができるのですね。
妊娠を経て体重が増えてしまったと悩んでいる方でも、授乳を通じて無理なく健康的に痩せていくことができますよ!
ちなみに、子宮の回復を促すのも、母乳の分泌なのだそうで、WHO(世界保健機関)は「少なくとも生後4ヶ月、可能なら生後6ヶ月までの間は、母乳のみで育てることを推奨」しています。
血液から作られる母乳と食事の関係
私たちの体――血・骨・肉は、すべて口にする食べ物や飲み物からできています。そして母乳とは、お母さんの血液からできているもの。
「カレーを食べると母乳も薄っすら黄色くなった」とか、「お酒を飲むと5分もたたずに母乳の味が不味くなってしまう」といったこともあるように、食べたものが母乳の質の良し悪しに影響しているのは間違いないようです。
どうすれば母乳が出やすくなるの?
赤ちゃんの授乳に悪影響を及ぼす、口にしてはダメなものって何?
母乳の質の良し悪しって?
美味しい母乳のための食事は何に気をつければいいの?
このような疑問を解決したいという人に向けて、これまでも世の中の育児書やネットの情報ではさまざまなことが叫ばれていて、それらの情報は決して統一感のあるものばかりではありません。
「授乳中は食べない方がいい、と言われているものが多くてストレス!」という悲鳴に近い声も、切実に聞こえてきます。
我慢によるストレスは最小限で、でも食事は楽しみたい……! そんなたくさんのママさんのために、気をつけるべきことやおすすめの食材を中心にご紹介していきましょう。
基本は「バランスの良い」食事

多くの育児書やネットの情報では、「〇〇はダメで、××を食べましょう」……といった内容が目立ちますよね。
しかし、それはよく考えてみると「授乳中」でなくても同じことが言えるという、基本的な栄養素であることがほとんど。要は、さまざまな栄養素を、バランスよくまんべんなく取り入れることが重要なのです。
もちろん、中でも積極的に取り入れていくことが望ましい栄養素もあります。特に、血液の量を増やすことと、血液の質を高めることのできる栄養素。
育児に追われて忙しいお母さんにとっては、なかなか食事の用意に時間と労力を割くことができない状況でしょう。
続いては、積極的に摂取するとよい栄養素を一覧にしましたので、その栄養が豊富に含まれる食材を頭に入れながら、日常の食生活に取り入れやすいものを上手に混ぜていってはいかがでしょうか。
積極的に摂っておきたい栄養素とその代表的な食材は?
- 鉄分/肉(特にレバー)、マグロ、かつお、サバ、イワシ、ほうれん草、あさり、赤貝、ひじき、牡蠣、小松菜、大豆、卵
- カルシウム/干しえび、イワシ、牛乳、乳製品(チーズ)、小魚、凍みこんにゃく、ごま、ひじき、わかめ、昆布、厚揚げ、緑茶
- たんぱく質/豆腐、鶏むね肉、ささみ、白身魚、肉(特に赤身)、イワシ、魚卵、卵、大豆製品(特にきなこ)、油揚げ、チーズ
- 葉酸/のり、パセリ、緑茶、わかめ、大豆、小麦、枝豆、モロヘイヤ、イワシ、鮎、椎茸、ほうれん草、ブロッコリー、バナナ、いちご
- 亜鉛/牡蠣、小麦、肉(特に赤身)、イワシ、貝類、ごま、大豆、のり、凍り豆腐、豆腐、タラバガニ、ナッツ、チーズ、たらこ
- ビタミンB群/レバー肉、豚肉、うなぎ、牛乳、マグロ、かつお、さんま、牡蠣、あさり、ナッツ、たらこ、バナナ
- ビタミンE/緑茶、小麦、植物性油脂(特にひまわり油)、鮎、ナッツ、唐辛子、うなぎ、パセリ、南瓜
- ビタミンC/アセロラ、パセリ、緑茶、のり、パプリカ、キウイ、ブロッコリー、すだち、レモン、かぶ、カリフラワー、ケール
- DHA・EPA/マグロ、イワシ、さんま、うなぎ、鮭、いくら、サバ、あじ、魚肉ソーセージ
ただし、これらの食材も「バランス」を大切に、摂り過ぎには十分気をつけるようにしてください。
冷えは大敵! 体を温める食べ物を摂ろう
母乳は元血液、ということからも分かるように、その量を増やすには血液の循環を良くすることが重要です。
そのためにも、ますます「体の冷え」は避けるように心がけておくべきです。
《体を温める食材》生姜、にんじん、タマネギ、ネギ、ごぼう、れんこん、カボチャ
体を温める効果のある食材は、誰もがおなじみの生姜以外に、このような根菜類を中心とした冬が旬の野菜です。
例えば、これらをたくさん取り入れたスープなどは理想的ですね。スープだけでも、体を内側から温めてくれますが、さらに含まれる食材にもその効果があります。
反対に、主に夏に旬を迎える下記のような食材は、体を冷やす効果がありますので、生でサラダなどで食べるよりは温野菜やスープなどにする方が良いでしょう。
《体を冷やす食材》キャベツ、レタス、トマト、きゅうり、なす、白菜、ほうれん草、小松菜
おすすめの食材・飲み物とレシピ
ここでは、特に授乳中におすすめの食材や飲み物を使った、おすすめの食事レシピをご紹介します。
大変な育児も、食べる楽しみを大切にしながら、お手軽で簡単な工夫料理で乗り越えていきましょう!
白米

炭水化物の主食となる白米は、授乳期間特に多めに食べることが推奨されています。可能な限り、炊飯器の中にはいつでもご飯が炊けているようにしたり、冷凍でご飯を小分けにしたものを常備しておきましょう。
空腹時にも満足感が高く、一緒に健康なおかずを食べることができる白米は、おにぎりがおすすめです!
赤ちゃんで忙しいママでも片手で食べられますし、具材は混ぜご飯用のワカメや昆布の佃煮、きんぴらごぼうやひじきの煮物、胸肉そぼろなどを日替わりでちょっと入れるだけで、気分を変えて楽しむことができますよ。
脂肪分の少ない魚やお肉
鳥ささみ肉、赤身の豚肉、たらやカレイなどの白身魚、小魚、貝類。また、レバーのような鉄分豊富な肉もたまに意識して摂りましょう。
油の多いお肉の食べ過ぎは、後ほどご紹介する怖い病気の可能性を生んでしまいますが、ささみや胸肉などは脂肪分少なくたんぱく質を摂ることができるので良いですよ。
貝類の中では、アサリがおすすめ。カルシウム・カリウム・亜鉛・鉄などといったミネラルやビタミンB12も含まれる豊富な栄養素を有した食材だからです。お味噌汁の具材にしたり、薄味の酒蒸しなんかもいいですね。
大豆・大豆製品

たんぱく質豊富な食材として、大豆製品は良質なたんぱく質が摂れるのでおすすめです。
例えば、納豆や豆腐、味噌、きなこなど。枝豆や納豆、豆腐などはそのままでも食べられますし、他のメニューにもスタンダードに取り入れられます!
お豆腐と納豆の味噌汁などは、大豆の栄養素が豊富に摂れますね。
大豆は食べ過ぎても悪い影響がないので、気にせずたくさん食べましょう。
ワカメ・ひじき・昆布などの海藻類

ミネラルを摂取できる、これらの海藻類は積極的に食べてほしいものです。
特にワカメには食物繊維やカルシウム、ひじきには鉄分とカルシウムなどが豊富に含まれています。
ワカメは、水に戻してお味噌汁やスープに入れるだけですし、ひじきはだしたっぷりの薄味煮物にしたり、混ぜご飯もおすすめ!
シンプルな食材なので、バリエーションが楽しめます。
ほうれん草・小松菜・カボチャなどの緑黄色野菜類
血液を綺麗にしてくれる働きを持った緑黄色野菜も、スープやみそ汁の具材などとして取り入れると良いでしょう。
しかし、単色の野菜(特に夏野菜)は、体を冷やしてしまう作用がありますので摂り過ぎないように気をつけましょう。
ほうれん草の胡麻和えは、栄養たっぷりの胡麻をたくさんあえて食べるといいですね!
さっと茹でてあえるだけで1品追加の、簡単お助けレシピです。
卵

卵にはバランスよく、必須アミノ酸が含まれているので、免疫力アップに効果的な食材です。もちろん、たんぱく質も良質なものが含まれていますからおすすめです。
たとえば、その他の推奨食材と組み合わせてみるのもおすすめです。
納豆オムレツなどは、大豆である納豆と卵をバランスよく食べやすく摂ることができますよ!
ショウガ
ショウガはご存知の通り、体を温め血液の循環を促してくれます。強い殺菌効果もあるので、病気知らずの体になれる大切な食材ですね。
生姜を細かく刻んで、舞茸や人参・アサリとともにご飯を炊けば、生姜の入った炊き込みご飯ができ上ります。
具沢山にすると、いろいろな栄養が摂れるのでいいですよ!
大根・人参・サツマイモなどの根菜類

根菜類は、豊富なビタミン類を含み、体を温めてくれる効果があります。
おすすめは、具沢山のお味噌汁(だしを活用して薄味にする)や、根菜類をたくさん取り入れたポトフ。
ポトフは特に、ゴロゴロ野菜が食べた時の満足度を高めますし、野菜に含まれている栄養素も、スープごと余すことなく摂取できます。一度にたっぷり作れて、料理のリメイクもしやすいのでおすすめですよ!
サラダで野菜を摂取するとなると、かさが増えてなかなかたくさん摂ることができませんが、この作戦を使えば多種類の野菜を十分食べることが可能になります。
ルイボスティーなどのカフェインレスのお茶
飲み物はノンカフェインのものを選んでください。タンポポ茶・ごぼう茶・ローズヒップティーなどは、ビタミンやミネラルを豊富に含んでいたり、血の巡りを良くしてくれるのでおすすめです。決して体を冷やさないように、常温か温めて飲んでくださいね。
母乳の分泌促進におすすめの、ブレンドハーブティーなども薬局やネットの通販で手に入ります。
もしも、どうしてもお茶を甘くして飲みたい……という時は、砂糖ではなくはちみつを少し溶かしましょう。
補足ですが、赤ちゃんがカフェインを摂取すると、泣く回数が増えたり、夜眠れなくなってしまったり、情緒不安定になるなどの悪影響が出てしまいかねません!
甘く見てはいけない! 辛すぎる「乳腺炎」

おっぱいが詰まってしまうような感覚に、痛みや違和感などの苦痛を感じる方も多いです。これは、「乳腺炎(にゅうせんえん)」のはじまり。
授乳中のお母さんがぜひ甘く見ることなく気をつけておきたい病気で、片方のおっぱいが痛みだし敏感になる感染症で、大抵の場合新生児に母乳を与えている女性がなるものです。
これは、経験者の話を聞く限りかなりつらいようです……。
その壮絶さに「乳腺炎にならないためにも、脂ものやお餅、生クリームやチーズは絶対に避けるべき!」と振り返る経験者も多いです。
授乳中に痛みや、焼けるような感覚、圧迫感、チクチク感、おっぱいの腫れ・熱っぽさ・赤み、強い寒気と高熱、倦怠感などを感じるようであれば、乳腺炎の可能性があります。
乳腺炎の原因とは?
この厄介な病気の原因には、下記のようなことが考えられます。
- 母乳の詰まり/母乳が過剰に溜まって流れが悪くなり、乳腺がダメージを受けることで炎症が起きる。
- 乳管の詰まり/乳管が溜まってしまい、母乳が溜まり感染症を引き起こす。
- 搾乳や授乳の期間をあける/授乳をミルクに切り替えるなどした場合、搾乳を適切な頻度で行わないと母乳が中で溜まってしまう。
- 細菌/赤ちゃんの口やママの皮膚などから細菌が入り込み、母乳が最近の繁殖場所になってしまう。
- 過労とストレス/精神的にも肉体的にも、生まれたばかりの赤ちゃんを育て上げるというのは大変なことが多く追い詰められやすい。
乳腺炎の予防策・対処法とは?
食事について以外に、乳腺炎の予防策としては次のようなことを気をつけましょう。
- 授乳中にずっと同じ体勢でいないようにする(動かずにいるとおっぱいが空になりにくい)
- 胸にゆとりのある下着をつける(きつい下着などでおっぱいへの圧力がかかっていると、母乳の流れが抑制されてしまうため)
- ストレスや疲れを溜めない(周囲の協力も得ながら、適度な息抜きや発散を行う)
乳腺炎になってしまった場合の対処法は、逆におっぱいを温めてはいけません。
- 発症してしまった場合は、応急処置として冷やすこと
- 赤ちゃんに母乳をどんどん飲んでもらうこと
- できるだけ早く、病院を受診すること
- 処置された薬や漢方薬を服用しながら、経過次第で母乳マッサージなどを受けること
また、口にするもので言うと、乳腺炎中におすすめなのが「ゴボウ茶(常温)」や「牛蒡子(ごぼうし)」。
ゴボウ茶はまだ飲みやすい方なのですが、「牛蒡子」とはゴボウの種を煎じて飲むというもので、正直かなり苦くて不味いそうです。ただし、いったん慣れてしまえば、お茶のように飲むことができる人もいます。味はともかく、乳腺炎の人への効き目が高いと有名なものなので、ぜひ試してみてください!
桶谷式乳房管理法とは?
母乳マッサージと言えば、助産師であった桶谷そとみ氏が考案した、乳房マッサージ及び母乳育児方法が有名ですね。
正式には「桶谷式乳房管理法」と呼ばれるもので、戦時中の当時に母乳が足りずになくなってしまうたくさんの赤ちゃんを憂いた桶谷氏が、お母さんにも苦痛を与えずに乳房の状態を整えるため考案した独自のマッサージ法です。
今では、その桶谷式を多くの医療関係者や助産師が学ぶようになり、「桶谷式乳房管理士」という資格も誕生しています。
避けるべき食材・飲み物

当然のことながら、授乳中はアルコール類は口にしないようにしましょう。これは、乳腺炎に関係なく、アルコールが母乳に直接影響して高濃度のアルコールを赤ちゃんに与えることになってしまいます。
赤ちゃんの内臓はまだ未発達ですから、アルコールの分解は大きな負担となります!
他にも、フライドチキンや鳥のから揚げなどの揚げ物は、かなり乳腺炎になりやすいのだそう。肉はできるだけ口にしないようにして、脂身は特に避けるとよいでしょう。
母乳が詰まりやすい気がすると感じる人は、乳製品も摂らない方が良いかもしれません。また、甘いお菓子で特に、クリーム系のものや砂糖が多く含まれているものも控えましょう。
授乳期間は、とにかくお腹が空きます! 間食をしたくなってしまうので、その間食の内容にも気をつけて、セーフなものを準備しておくことをおすすめします。
おにぎりや焼き芋・干し芋など、お腹に溜まるものをすぐに食べられるようにしておくと、甘いものや揚げ物・ジャンクフードなどの誘惑に悩まされることも減る可能性があります。
その他にも、悪影響の少ない「おやつ」的な食べ物を挙げるとすると、赤ちゃん用のお菓子(油分・糖分・塩分が少ない)、フルーツ(食物繊維・ビタミンが豊富)、フルーツグラノーラなど。
上手にやりくりしながら、食事制限が負担になり過ぎないよう気をつけてみてくださいね!
気をつけておくべき大切なこと

①水分を十分に摂取すること
母乳育児をしていると、当然母乳を出し続けるお母さんは脱水になりやすいものです。
体を冷やさないようにしながら、大体一日に1.5~2リットルの水分を補給するようにするのが望ましいと言われています。
それに、母乳の流れをスムーズにするためにも、水分は欠かせません!
おすすめの飲み物を上手く活用しながら、ぜひ十分な量の水分を補給するように気をつけてくださいね。
②ストイックになり過ぎて、ストレスを溜めないこと
食べないようにする我慢よりも、摂取を推奨されている食材の中から好きなものを中心に、バランスよく美味しいものを十分に食べることで、甘いお菓子や脂っこいものを食べたいという欲求を少しでも和らげる方が良いでしょう。
食べ物によるストレスは、ただでさえ毎日多くのストレスに晒されている育児中のお母さんにとってはつらいものです。
もちろん、食べ過ぎや偏りは良くないですが、あまりにも我慢しすぎて爆発してしまったり、苦しくなってしまうくらいなら、少しご褒美として口にするのもひとつの方法です。
また、ママの食事で赤ちゃんにアレルギーが出るのではないかと心配される人もいるようですが、母乳を通して移行するアレルゲンは微量なので、重いアレルギー反応を起こすには至らないです。
③自分の体や母乳の変化・赤ちゃんの様子に敏感になっておくこと

実のところ、母乳や体調の異変にも、かなりの個人差があるものです。そして「禁止だから!」と考えてしまうと、苦しくなってしまうこともたくさんあります。
もちろん、アルコールやたばこといった赤ちゃんにとって害が明確であり、その健やかな成長を妨げるものをお母さんが摂取してしまうことは、絶対に避けなければなりません。
しかし、甘いものや脂っこいものなどは「食べ過ぎ」を避ける必要はありますが、乳腺炎にならない範囲で様子を見ながら少し……という方法を取る方が、ストレスが減って母乳の出が良くなるといったこともあり得ます。
授乳に限らず、ここからまだまだ続いていく育児のためにも、お母さんが心も体も健康的に過ごすことは重要で、そのために食事を無理しすぎずに意識することは必要なこと。
母乳の様子や自身の体、そして赤ちゃんの様子などをよくよく観察しながら、その変化に敏感になっておくようにしましょう。
ママの健康は赤ちゃんの健康

もちろん、赤ちゃんのために最低限気をつけなくてはいけないことも確かにありますが、縛りを強くするあまりに大きなストレスを感じてしまうのはよくありません。
ママにとって負担の大きい「乳腺炎」にはくれぐれも気をつけながら、栄養のバランスとストレスのない食生活を実践してみてください。
赤ちゃんにとっても、母親の健康はとても重要なことです。「楽しく無理のない食事」を心掛けながら、「今しか経験できない子育て」を楽しんでいきましょう!
この記事が、その一助になれば幸いです。